中途採用でも内定通知書はもらえる?もらい方と確認すべきことについて解説!

こんにちは。転職の家庭教師 キャリアコンサルタントの丸井沙紀です。

転職活動も終盤。最終面接を終え晴れて合格の連絡♪
「〇〇さん合格です。いつから入社いただけますか?」

やった!あの会社に受かるなんて!早く今の会社に辞めるって言わなきゃ!

ちょっとまって!
内定通知書はもらいましたか?中身をしっかり確認しましたか?

内定が決まった際に必ずもらって欲しい通知書と、そのチェックポイントを、沢山見てきた事例を交えてお伝えしたいと思います。

内定通知書って何?

そもそも内定通知書ってどのようなものかのご説明から。

企業によって「内定通知書」「採用通知書」「雇用契約書」などと名称は様々です。
フォーマットや内容も企業によって異なりますが、内定をしたという旨と、労働契約期間や年収・月給などの労働条件が書かれています。他にも公休や有給、賞与や昇給など細かい規定が書かれている場合もあります。

要は証拠だと思ってください。

内定通知書はもらう必要あるの?

内定通知書は必ずもらってください

例えば、「内定」「合格」という通知が電話など口頭のみの場合、口約束にすぎず、なんの証拠もありません。
そこで他に進んでいる選考を断り、現職に退職の旨を伝えた後に「やはり内定は取り消しで」「内定を出した憶えはない」と言われてしまったら・・・恐ろしくないですか?

内定通知書はどうやってもらえばいいの?

基本的には先方にお願いする形となります。転職エージェントを利用している場合には、エージェントを通してもらえるのが通常ですが、もらえなさそうなときには、エージェントに相談してみてください。

自身で企業に直接応募をした場合には、人事担当者に「内定や採用や雇用条件などを明記した書類を頂けませんか?」とお願いしてみてください。対話や電話での口頭やメールではなく書面で頂くようにしましょう。

年収や月給など賃金記載を必ずもらいましょう

例えば、求人広告には「年収300万~500万円」と記載されていた。
あなたの現在の年収は400万円。今の年収を下回る転職は避けたい。
面接など口頭で「450万円はお出ししましょう」と言われた。
そして内定の連絡がきた。
あなたは現職に退職の意思を伝え、新しい会社への入社準備に入ります。

そこでもし
「え?年収は300万円からのスタートですよ?求人広告にもそう書いてありますよね?」
と言われたらどうしますか?言った言わないの話になります。


400万円以上の年収じゃないと生活できない
そもそも年収UPが目的の転職だったのに100万も下がった!
辞退して他を探すにしても、現職はもう辞めると伝え数週間後には無職に・・・


という恐ろしい辞退になります。通知書や契約書にはしっかりと年収や月収を記載してもらうようにしてください。

内定通知書を出さない会社は怪しい会社?


内定通知書を出さない=怪しい会社ではないと個人的には思います。(但し出してほしいとっても対応してくれないのはNGです)
小さな会社など、会社によっては今まで出したことがない、出すという事を知らない、もう内定は決めているし、来てほしいと思っているし、面接で話したことに嘘偽りがないからなんの問題もない!
と悪気なく本気思っている会社もあります。(私自身が受けた会社や面接代行でかかわった会社で多々見てきました。皆気のいい社長の会社です)

それでもお願いしてください。
「信じてはいるが、年収記載の内定通知書がないと、安心して現職に退職の旨を伝える事はできない」と説明すれば、多くの会社は「それはそうですよね」と言って慌てて作成してくれます。
言いにくいようでしたら「知り合いのキャリアコンサルタントが必ずもらった方がいいと言っていたので」と言ってもいいでしょう。

それでも出してくれない場合には、ちょっと疑った方がいいかもしれません。安心して働く場所を提供する会社、これからの方に安心して入社してほしいという思いに欠けると私は思います。入社後も社員を大切にしてくれるのか?世の中にある当たり前の書類ひとつ出すのにとても面倒な流れになっているのか?など疑問に思います。何か出せない事情があるのかな?と疑いたくなってしまいます。

私が転職の家庭教師としてサポートしているお客様には、必ず通知書をもらうよう伝え、差支えなければお見せ頂きおかしな点がないかを一緒に確認するようにしています。

ちなみに私は以前転職活動をして数社内定をいただいていた為、年収なども含めて比較検討したいし、そもそも内定が確かではないと他社を断る事もできないので、内定通知書をお願いした所「今どきはそんなもの必要なの?あなた内定通知書のコレクター?(笑)」と嫌味っぽく言われてしまった事があります。それでも出して頂きました。結果辞退したので、わざわざ通知書を作成頂いてと心苦しくもありましたが、重要な決断をする上で大切な権利だと思います。因みに人材業界だったので・・悪気はないとは思いますが、人材会社でその考え方だとその会社に登録頂く求職者へ対応の仕方も残念な感じなのかなと想像してしまい、入社をするのは辞めました。

確認すべきポイント

企業によって書いてある項目は異なりますが、以下の点が記してあるか、問題ないかをチェックしましょう。

賃金

年収・月給・基本給や各種手当・賞与など内訳も確認しましょう。

労働契約期間


正社員の場合でも必ず確認してください。「期間の定め無し」と書いてあれば問題ないです。正社員の場合にも落とし穴があります。次の項目で紹介いたします。
そもそも正社員とか契約社員というのは法律用語ではありません。
有期雇用(期間の定めがある)か無期雇用(期間の定め無し)であるかという事です。

試用期間がある場合の条件



上記3点は最低でも確認しましょう。
その他にも一通り目を通して気になる点があればチェックしましょう。
また、同時期に2社以上内定をもらえた場合も、両社の通知書をもらい、比較検討すると良いです。

雇用主の確認(追記)

※2022年4月追記 以下のニュースがあったため、追記しました。

個人加盟制の労働組合の日本労働評議会がヘアカット専門店QB HOUSEの業務請負契約を濫用した使用者責任の回避を許さない」として、3月16日、厚労記者クラブで記者会見を開いた。同労組によれば、同社では一部店舗の理髪師をQB本社(キュービーネットホールディングス株式会社)が雇用するのではなく、エリアマネージャーが雇用する形式をとることによって、本部が雇用責任を免れていたという。いわば、「社員が社員を雇用する」という異様な雇用形態を作り出していたわけである。

Yahooニュース2022年3月19日「社員が社員を雇用」 ヘアカット「QBハウス」で異様な契約が問題に

このケースでは様々な課題が背景に見え隠れしますが、一番問題なのは従業員が自分の雇用主が誰かを知らなかった(誤解をしていた)という事です。

本社の名前で出ている求人情報や条件、福利厚生を見て応募して面接が進む。本来雇用主や条件が異なる場合にはその時点でも丁寧な説明が必要ではありますが、口頭で伝えていたとしても面接中は緊張して聞き飛ばしてしまう可能性があります。後々言った言わないの話になってしまいます。このニュース記事にもあるように「労働条件明示書」に雇用主が明記されていなかった事が今回はポイントになりそうです。

これは特殊な業界や企業に限った事ではありません。求人情報を見ていると本社の名前で募集していますが、備考欄に「子会社〇〇社との雇用契約となります」などと書いてあるケースがあります。また、大手企業がまとめて求人を出して、雇用契約はフランチャイズを経営している企業や個人事業主と結ぶという事はよくあるケース。いずれもしっかりと記載されていたり、説明があり、契約書に記載してあれば問題ありません。雇用される側はその説明や条件を聞いた上で納得していれば問題ない事です。

ただ、法律上問題あるなしに関わらず、雇われる側の立場からすると自分が思っている企業と求人情報や提示された条件・福利厚生がある状態で雇用されて安心して働けるという事が最重要ではないでしょうか。
ニュースになった件の当事者の立場になると、本社に応募したはずがまさか上司との雇用契約になっているなんて思いもよらなかったでしょう。仮に「労働条件明示書」に明記をされていても雇用主までしっかりと確認したでしょうか。読み飛ばしてしまう可能性があります。このようなケースもあるんだという事例を頭にいれておく必要があります。

このブログは「内定通知書は確認しよう」というタイトルではありますが、実際内定通知書と同じタイミングまたは入社の契約時に「労働条件明示書」をもらうはずです。
かならず雇用主がどこであるかをチェックしましょう。似たような名前で関連会社や上司の個人企業になっている場合もあります。自身が応募したと認識している企業の正式名称であるか確認しましょう。


そう考えると、内定通知書と同時に「労働条件明示書」をもらい、現職に退職の意思を伝える前にしっかりと確認する必要が出てきます。
前回この記事をアップしてから友人知人から「中途でも内定通知書もらえるの?」「私もらった事ない」という声を沢山頂きました。

書類の確認、そもそもきちんともらうという事がいかに大切かお分かり頂けたのではないでしょうか。

実は私自身もこのニュースを見るまでは、お客様の通知書を確認する時に、まさか雇用主が求人情報やご本人が思っている企業と違うのでは?と疑って確認した事はありませんでした。今後は必ず確認していたいと思います。

疑問な点が出たらオファー面談

電話またはメールでの質問、できればオファー面談をお願いしてみましょう。
オファー面談とは内定後、労働条件と入社意思のすり合わせを行う、企業と内定者との面談です。 内定通知書にある項目にある以外の事でも、疑問な点があれば質問をして、安心して入社できるようにしましょう。
逆に質問への回答やオファー面談を断るような会社は、社員に対して誠意が感じられないように思います。辞退も含めて総合的に判断する材料となります。
また、賃金などの記載がない場合、後で言った言わないになるような事は口頭ではなく、電話質問やオファー面談で説明を受けても、書面で出してもらった方が安心です。

過去にあったマズイ事例

今まで多くのお客様の内定通知書の確認をさせて頂きました。ほとんどは問題なく安心して入社頂けるものでしたが、過去にいくつかこれはマズイでしょう!という事例があったので紹介します。

「正社員での採用のはずが労働契約期間」 今までマズイとなった例はほぼ全てこれでした。

(事例1)求人広告では正社員となっていたのに期間の定めあり


求人広告では正社員となっており、面接もそのつもりで進んできた。通知書をよく見ると「期間の定めあり:〇年〇月〇日~〇年〇月〇日」と書いてありました。ご本人も気がついておらず、
私が気づき、すぐにオファー面談の場で質問するようアドバイス。
「正社員ではあるし、更新するつもりだけど社内の規定で念のため1年ごとの期間を設けているんです」というわけのわからない説明でした。
法的呼び方ではないにしろ、それは正社員ではなくいわゆる契約社員です。1年後に「会社の業績が落ちたので契約更新はできません」と言われればそれまでです。
その方は40代なので、1年~数年後に何かしらの事情で更新されず次の転職活動をするようような事態は避けたいため、辞退をする事となりました。

(事例2)質問すると代表がキレた!


求人広告では正社員となっており、面接もそのつもりで進んできました。
内定通知書をよく見ると「試用期間中は契約社員とする」「期間の定めあり:〇年〇月〇日~〇年〇月〇日」と書いてありました。
試用期間終了後の条件はどこにも記載がなく、無期雇用の採用であるまたは前提とした採用である旨がどこにも記載されていませんでした。
心配になり、オファー面談で質問をした所、代表がキレたそうです。無期雇用を書類に記すつもりはないとの事。

本来、無期雇用(正社員)として採用の場合に試用期間中でも契約社員とする事は色々と問題に発展する事が多い(法律にも抵触する場合があります)事と、
あまり意味をなさない為、会社側が避けるべきやり方です。
100歩譲って無期雇用(正社員)としての通知書があり、但し試用期間中(3カ月)は契約社員とするなどと記されていればまだしも(これも本来は法律にも抵触する場合があります)、
正社員で応募したはずが契約社員での採用だったという事実しか残らない状態です。

実はこれ、契約社員での採用という意味では間違ってはいない書類です。
あくまで「契約社員として採用しますよ。頑張り次第で正社員登用の可能性があり、その時は別途契約書を交わします。しかし必ず正社員を約束はしていません」という事になります。


問題は求人情報には、はっきりと正社員と書いてあり、本人も正社員のつもりで応募している事が問題です。募集時の労働条件の明示(職業安定法5条の3)に抵触する恐れがあり、求人を出している会社にも報告した方がいい事例です。

この方も、今まで長く正社員で働いており、今後も正社員として長く働きたい、最後の転職として考えていた為、辞退する事としました。
そもそも、大切な契約に関する質問をした時にキレ出す社長の会社では、入社後も様々なトラブルに巻き込まれる可能性があります。

以上、私が今迄目の当たりにした、マズイ事例でした。


いずれもやっと手にした内定!やっと長い転職活動が終わった!本当は辞退なんか避けたい。
でも入社後にトラブルになり、すぐに辞めなければいけない事になると、短期で辞めた後は更に転職活動が難しくなります


入社前に・・・現職に退職の意思を伝える前に気が付いてよかったといえる事例です。

安心して入社しましょう

内定通知書をもらい、しっかりと確認する事がいかに大切かという事はご理解頂けたでしょうか?
ほとんどの会社は問題なく、法律にも則った通知をし、入社に進めます。しなしながら、中には事例のような悪質な会社やよくわからない会社が存在する事も事実です。
証拠が残らず、現職に退社の旨を伝え、言われた通りにサインをしてしまうと、後で取返しがつかない事になってしまいます。

転職活動は採用する側が偉く「選んでやっている」、求職者側は「選ばれたい、選んでいただく」という上下関係になりがちです。
しかしながら、求職者側も会社を選ぶ権利があります。また、契約期間や賃金などはあなたの労働とスキルと時間に対する大切な対価であり、契約ごとです。

オファー面談の活用

事例にも挙げたように、質問をしたり、オファー面談をお願いしたりした時に企業の態度や本音がわかります。
事例は悪い事例ですが、疑問な点や心配な事に丁寧に答えてくれたり、職場見学をさせてくれたりと、不安を取り除いてくれようとする会社も多くあります

一生に何度かしかない大切な場面。そして、転職後の方が人生は長いです。

自分自身を守る為にも、安心して新しい会社で業務に集中して活躍する為にも、確認はしっかりとしましょう。


転職の家庭教師では、お試しキャリア相談を随時受け付ております。
自己分析や転職活動は勿論、内定通知書の確認までをサポートします。
お気軽にご相談ください。