はじめての転職、履歴書・職務経歴書の書き方【寄稿・執筆】

こんにちは。転職の家庭教師 キャリアコンサルタントの丸井沙紀です。

一般社団法人 日本デジタルトランスフォーメーション推進協会様が運営するはたらくレシピ~仕事を楽しむメディア~にて「キャリアコンサルタントが解説!はじめての転職、履歴書・職務経歴書の書き方」という記事を専門家として依頼頂き、執筆・寄稿させて頂きました。

最近は記事監修が多かったのですが、今回は1から執筆させて頂きました。3,000文字のご依頼の所を、張り切って4,000文字以上書いてしまいました(笑)

はじめての転職の方で特に若い方は、感覚・方法含めて新卒との差がわかっていない方が多いです。
そんな経験から書類作成を中心に書かせて頂きました。読んでいただけると嬉しいです。

キャリアコンサルタントが解説!はじめての転職、履歴書・職務経歴書の書き方

はじめての転職はわからない事が沢山

今の会社辞めたい!転職したい!でもやり方、考え方がよくわからない!そんな事ありますよね。私自身も20代で初めて転職活動をした時にそんな感じでした。仕事でキャリアアドバイザーをしていたにもかかわらずです。

転職フェアの相談コーナーや職業訓練校でキャリア授業を担当していても、

「職務経歴書?なんですかそれ?エントリーシート(ES)みたいな感じですか?」

「学生の頃とPRの仕方が違うんですね。部活や論文を自己PRに書いていました」

「転職サイトで職務経歴書を調べてみたけど、サイトによって違う事が色々書いてあってなにが正解かわからない」

「丸井さんのを聞いて学生時代の就活と根本から考え方を変えないといけないと思った!」

というようなお声を沢山聴きました。こちらのブログでも紹介していますが、混乱してしまう方が多くいます。

私は長年この仕事に関わっているので、当たり前になっているような事もわからない状態の方も。「そこからかーい!」とか「そこをやらないで転職活動をしていたの?そりゃ受からないよ」と思う事もありますが、わからなくて当然ですよね。だって初めてですから。

今回の寄稿させて頂いた記事では、応募書類作成を中心に自己分析のポイントも含めて解説させて頂きました。

因みに、こちらのメール講座内でも解説と、購読者限定で職務経歴書のポイントを解説している動画も視聴頂けるので、併せてお読み頂くとわかりやすいと思います。

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はじめての転職の落とし穴

以前キャリアコンサルタントの仲間たちとランチをしている時にこんな話が出ました。

「はじめての転職ってとても大切だよね」
「本当は学卒の就活よりも大切なのでは?」
「はじめての転職で失敗してその後、迷走してしまう人多いよね」
「大切なのに誰にも相談しないしできる場所が少ないよね」

言われてみれば・・・と思い、様々な事例を皆で出しながら皆で話し合いました。(ランチ中でも真面目なキャリコンたち)

迷走という表現は誤解があるかもしれませんが、短期間での転職を繰り返したり、正社員から意図せず非正規となり、正社員も戻りたくても戻れなくなってしまうというケースです。別に短期間の転職も計算した上でのキャリアアップ(IT業界など)や、非正規の方がライフスタイルに合っているという事であればなんら問題はありません。どちらも「意図せず」という事が問題なんです。

他人事ではないです。私自身が初めての転職で失敗しているではないですか!そこから私のような失敗をしてほしくないと思いしくじり先生のように書いたブログがこちらのブログです。(思いのほかアクセス数が多くて驚いています!)

私が初めての転職で失敗した話

実際相談者の中で「転職しない方がいいのでは」と思った事例

実際今までご相談頂いた中で私が「転職しない方がいいのでは」「もう少し考えた方がいいのでは」と思った事例をご紹介します。

(プライバシー保護の為表現を一部変えて説明している箇所があります。またその他の様々な事情と併せて考えた場合に転職をした方が良い事例もあります。今回はわかりやすく部分的に抜粋しています)

数年後この事業はなくなってしまうのではないかという不安

誰もが知っている大手メーカーの方でした。不安から中小ベンチャーも視野に入れていました。もしかしたら担当部門は時代の流れでなくなってしまうかもしれません。でも企業は大きいので残るでしょう。部署異動も可能です。むしろ中小ベンチャーの10年以内の倒産率の方が高いと感じました。

今の会社は辞めたいが特にやりたい事がない、何をしていいかわからない~ここではないどこかへ~

毎日つらくなると「ここではないどこかへ~」行きたくなることもありますよね。人間だもの。ちょっと旅に出てリフレッシュをするのなら良いのですが、転職は慎重に!

何をしていいかわからないというまま転職活動をしても迷走します。
若い方は転職エージェントから沢山の求人を紹介されるけれでも多すぎて混乱してしまうでしょう。経験豊富な方は結局今と同じような会社を紹介されて受かるでしょう。どちらでもない方はどこも受からないか、常に人が足りない会社(ブラックの可能性もあり)に受かってしまうでしょう。下記のブログでも紹介していますが、自己分析が足りないまま活動を始めてもいい事はありません。

転職エージェントに相談してもピンとこない理由

また、転職だけが解決方法ではありません。部署異動を願い出る、一旦休職をするという事で、前に進めた事例も多くあります。

責任も重いし残業多い。派遣の人が気楽に見えるから派遣がいいのではないか

気持ちはよーくわかります。私も失敗して入った2社目の時にあまりに営業ノルマがきつすぎて、事務職の方や受付のアルバイトさんが天国のように見えました。
でもどうでしょう。待遇がまるで異なります。「派遣が気楽に見えますか?一生懸命がんばっても中々評価や出世に結びつかない。数カ月後、1年後更新されなかったらここにいないかもしれないという不安を抱えながら仕事をしているんですよ」とお伝えしたらご納得されていました。

自分のいる業界が特種すぎるので、民間企業を経験してみたい

会社員の頃、同じ会社に転職してきた同僚です。「隣の芝生が青く見えてさ。民間の方がやりがいもあって給与高いかと思って来たら半分になっちゃったよ」と言っていました。その給与半分の会社で私も働いていました(苦笑)

高収入企業→給与が1/3以下になってもいいからやりたい事に挑戦したい

1/3といっても世の中の平均年収程度か少し低い位です。当初は「わかってます!その覚悟はあります」とおっしゃっていましたが、いざ求人票を目の当たりにして応募しようか検討する段階で「あのー・・本当にこんな金額で皆生活しているのですか?」とおっしゃっていました。「生活してます!(私も含め)」と強く回答しました(笑)。そして給与が1/3になるからといって業務量や辛さも1/3になるわけでは決してありません。業務量が増える場合もあります。案の定ご家族の反対にもあいました。生活水準やお金の感覚を変えるのは中々難しいと思います。家族がいる場合はなおさらです。

失敗しない為の対処法

キャリアは何が成功で何が失敗か、正解はわかりません。こちらのブログにも書いているように、同じ事象でも価値観の軸によって、成功と感じるか失敗と感じるか変わるでしょう。
上記で紹介した方のように高収入の方が1/3の給与になってもやりたい事ができて幸せに暮らしてる方もいます。「なんのための転職なのか」「大切にしたい事は何か」「今回の転職で解決したい事は何か」をいう転職の軸をはっきりさせる必要があります。また、今の会社のいい所も客観視することも大切です。では、実際失敗しない為にはどのような方法があるのかを見ていきましょう。

自己分析をする

自己分析はとても大切です。自己分析というと内面の深堀りや強みを考えていく事ばかりイメージが先行しますが、記事でも紹介しているように、年収や残業など現状を知り、希望を考える為の「数字」を正しく把握する事も重要です。

とはいえ「どうやっていいかわからない」という方の為に、無料ダウンロードできる「転職軸発見シート」もぜひ利用してみてください。

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視野を広げて色々見てみる、調べてみる

新し事を始める時は「広げてしぼって掘り下げる」と良いです。まずは広げてみましょう。
例えば転職以外での解決方可能性(部署異動や起業・副業など)、色々な業界の求人情報を見てみる、お友達や知り合いでなるべく異業種異職種の方、なんとなく興味がある業界にいる方や働き方をしている人に話を聞いてみると見地が広がります。まずは情報収をして可能性を広げてみて選択肢を増やしてみましょう。

社内で異動の可能性も検討する

転職したい、今の会社を辞めたいと思う理由にもよりますが、例えば「仕事が合わない」「人間関係」であれば、部署が変われば解決する場合もあります。会社の事情や規模にもよりますが、異動願いが可能であれば申し出てみましょう。実際転職を検討して私に相談に来られた方が異なる部署に異動した所、やりがいを感じて活躍されているという事例もあります。

実際に転職活動をしてみる

求人に応募してみる、ハローワークや転職エージェントに相談に行ってみるという風に実際動いてみるのもよいでしょう。実際今の自分にどんな仕事が紹介されるのか?世の中にどんな会社や仕事があるのか、見て肌で感じてみるといいです。転職フェアに足を運んで色々なブースをまわり、多くの会社を一度に知るのもお薦めです。例えが悪いですが浮気(転職活動)をしてみて初めて今のパートナー(今の会社)の良さがわかる事もあります。実際に動いてみると「自分の会社給与いい方でした」「退職金がない会社が多いんですね」「正社員以外の求人がこんなにあると思いませんでした」といったお声をよく聞きます。勿論動く事により、より良い会社、自分にあった仕事、やりたい事が見つかれば良いですよね!転職活動を加速させましょう。

本当に転職するかどうかは内定から決めてOK!

実際本当に転職するかは内定が出て承諾してからでOKです。真面目な方は「内定をもらったらかならず入社しないといけない」「面接を受けたら行かないといけない」と考える方もいますがそんな事ありません。中には「転職エージェントに辞退はできないと言われた」と相談に来られる方もしますが、言語道断です。複数社内定を取ってじっくり検討する方もいます。ですから、今の会社に辞表を出すのは内定承諾をしてからにしましょう。辞めるのをやめる可能性もあるので、転職活動を悟られないように注意しましょう。内定後についてはこちらの記事も参考にしてください。

中途採用でも内定通知書は出る?必要な場合とその理由を解説。

まとめ

はじめての転職はわからない事だらけ。転職をして180度かわってハッピーになる事もあれば、失敗をして地獄を見る事もあります。また活動には自己分析・書類作成・面接対策・内定通知書の確認など様々な工程があります。学生時代の就活とはやり方も考え方も異なる点おわかりいただけたでしょうか。この記事と寄稿させて頂いた記事がお役に立てますと幸いです。

また、お試しキャリア相談では「転職していいかわからない」という状況の方でもご相談頂けます。文中に書いたように初めての転職はとても大切な場面であるにもかかわらず、安心して相談できる場所が少ない。そう感じて始めたのが転職の家庭教師です。自分で動いてみて、広げて、肌で感じる事お重要です。併せて4,000人以上の相談実績や多くの企業も見てきた私から、色々な事例をお伝えすることもできるので「広げる」「情報収集」の参考にしていただければと思います。

転職の家庭教師だからといって必ずしも転職をお薦めするという事ではありません。ヒアリングやコーチングを重ねてベストな選択を導くお手伝いをしていきます。実際転職は辞めて今の会社に残る。とはいえこのままでは辛いのは変わらないので、どう変えていくか?についてコーチングさせて頂き、3年以上お付き合いさせていただいていますが、公私共に幸せになっている方もいらっしゃいます。

モヤモヤと一人で悩んでいると糸がからまった状態になっているので、ひも解く所からはじめていきましょう。